スリランカ、アーユルヴェーダの旅その5

 

滞在中はトリートメントや鍼治療を毎日受けつつ、処方されたハーブ薬を指示された時間に飲んだりするのでけっこう忙しい。が、タイミングがあえば施設が提供する無料のツアー等に参加できる。

 

◆ヨガクラス

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サンルーフで行われたり、室内で行われたり、早朝だったり夕方だったり、アシュタンガ(ハーフプライマリー)だったりシバナンダだったりとまちまちではあるけど、外部からインストラクターがやって来てしっかりしたクラスを実施している。 

 

マットは貸してくれるので、部屋や庭や砂浜など、気が向いた時に気に入った場所でいくらでもヨガはできるし、ヨガの最中はビーチのモノ売りの方たちもぜんぜん声をかけてこなくてなんだか微笑ましかった。

 

 

◆お坊さんの説法や瞑想指導

近くの寺院からやって来た赤い衣装のお坊さん。説法は私の語学力ではさっぱりわからなかった、残念 ><

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スマトラ沖地震による津波被害をモロに受けたこの施設では、哀悼の意を表した儀式が度々行われる。滞在時に行われた時の写真。

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スリランカテーラワーダ上座部仏教)が盛んで、聖水・聖糸儀礼の後にひとりひとり手首に白い紐を巻いてもらう。災難除けや病気平癒の意味があるらしい(写真中の頭にタオル巻いてる人はみんなシロダーラ中)。

 

 

◆ジェフリー・バワのブリーフガーデン

バワさんスリランカ出身の世界的に有名な建築家で、個人宅から学校、ホテル、寺院、国会議事堂までたくさん建築された方。自然と空気と建築が一体となるスタイルが特徴で、アマンリゾートの創始者も心酔してるらしい。

 

このバワさんのお兄さんがかつて住んでいたとこを見学できるツアーもある。

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かつての住居なのでホテルみたいな豪華さはないけど自然に溢れた暮らしが伺える。

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バワ兄弟はいずれも同性愛者だったそうな

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ちなみにここは別名「エロティックガーデン」と呼ばれてるらしく、その手のオブジェは上の写真くらいのもんなんだけど、なんとなく納得できる佇まいだったかな。

 

 

◆ボートツアー

ボートで川をうろうろするツアーですね

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ちょっと奥まった鬱蒼としたとこもあれば

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民家やホテルもあり、「おーいおーい」と手をふりあったり

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どこからかワニ飼いの少年がやってきて

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記念撮影でお小遣いを稼いでたり(わたしも協力しました)

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こんな風にツアーを楽しみながらも、時間がきたらみんなハーブ薬を服用する。

 

他にもアーユルヴェーダキッチンツアーや(施設のキッチンや調理のデモを見せてくれる)、紅茶工場の見学(面白かったんだけど写真が消えてた・・・)、ジョーティシュ(インド占星術)の占いなどなど、とにかくもりだくさん!

 

だけど、治療に影響がでる活動は控えるように言われる。あたりまえだけど。

 

にも関わらず、日本人の若い夫婦(なぜか新婚旅行でここに滞在してた・・・)がシロダーラ中なのにツアー参加の集合場所にやってきた。

 

先にワゴン車に乗ってた私はその夫婦が頭にタオルを巻いてるのを見て、「シロダーラ中なのに外出していいのかな?」と思った。あわてた様子でドクターがかけつけて2人にツアーに行かないよう説得する。

 

シロダーラは頭にオイルを垂らすだけでしょ?エステでしょ?と思われがちだけど、ここスリランカでは何千年も大切に受け継がれ、生活に根差し、政府の援助を受けた大学や研究機関もある統合的な医療行為なのだ。

 

シロダーラ中は人によっては頭痛や吐き気、フラつき、感情の沈み等も起こる可能性がある。具合が悪くなる可能性だってある。それなのにツアーに参加するなんて・・・と、ドクターは「健康や安全を損ねるかもしれない、体調を約束できない」と諭す。

 

けど奥さんのほうは「せっかくスリランカまで来たのにどこにも行けないのはイヤだ~」と号泣し、ドクターの説得を振り切ってツアーに参加してしまった。

 

幸いツアー中もその後も体調悪化はなかったらしいけど、翌日から夫婦の治療計画はガラリと変わり、シロダーラも中止(本来は最低3日ほど続けて受ける)、予定していたその他のトリートメントも中止になったとご本人達に聞いた。

 

厳しいっすね・・・

 

でも私はそうであって欲しいと思ったし、正しい判断だと思った。重度のリュウマチの方や高血圧、糖尿病、神経麻痺など「本当にアーユルベーダの治療を真摯に求めてる患者」がたくさん滞在する中で、指示を守れない滞在者は患者ではない。ここは観光施設ではない、というキッパリした方針が頼もしく信頼できると思った。

 

 

◆(おまけ)ローカル薬局

ツアーではなく、リキシャを手配して街を散策した際に寄った地元の薬局。

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「白髪にはコレ(オイル)」「便秘はコレ(乾燥した植物)」を薦める店員

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が、処方できるのはこっちのおじさんのほう(Mr.オクレ先生と瞬時に命名)

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地元の人がフラリとやってきて、オクレ先生は乾燥したたっくさんの植物の中から慣れた手つきでハーブ類や粉末等を選んで新聞紙にくるんで渡してた。

 

「これどうするの?」と植物類を指して聞いたら「煮出して飲む」「煮出して塗る」「燃やして煙を浴びる」など教えてくれた。

 

スリランカ南の小さな海沿いの田舎町、ここではほんとに普通に生活の中にアーユルヴェーダの知恵が根付いてるんだなぁ~と思った(続く)。

 

※ちなみに、スリランカで購入した白髪用のマッサージオイルはキングココナッツのオイルに木の根やゴマなどいろいろな植物が漬かってて、香りも独特。

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日本では11月~4月くらいまでオイルが固まってしまうので使う機会が少なく残念。

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