2015年末の旅、高野山編
昨年は開創1200年ってこともあり
行く機会を伺っていました。
ヨガを勉強するにようになると空海さんは
グッと身近なスーパースターになるわけですが、
仏教の探求者・修行者であることはもちろん、
稀代の事業家・国土経営のカリスマとして
手腕を発揮し、
温泉を掘り当てる神秘列伝は全国にあり、
語学堪能(翻訳)文章も上手く(作家)達筆(書家)、
死して(入定し即身仏に)なお民間信仰のスター、
・・・知れば知るほど「すごい人が実在したもんだ」と、
最近読んだこちら↓の「空海は二人いた!」説も
さもありなん、という偉業のデパート!
空海さんにまつわる本も
おいおい紹介していこうと思いますが、
今日は年末の旅の記録です。
★★★
そもそも年末はパリに行く予定だったんだけど
テロ事件をきっかけに行き先変更!
品川から新幹線で新大阪へ、
写真の記念列車など乗り継ぎ麓の街まで、
ハシャいだ写真ですがけっこう疲れてます。
乗り換えが多く間隔がタイトで、走ったりもしたんで。
で、麓の街からはケーブルカーで 1000mほどの登り。
傾斜がすごいんですよ
マジで登山ですわ
ようやく高野山に到着!
ここからさらに15分ほどバスに乗って
中心地に向かいます。
途中にある女人堂
かつての高野山は女人禁制。
なので「アタシだって修行したいわい!」って女性らは
この特設の堂舎で修行をしたわけです。
「女人道」ってのもあって、
グルっと結界の張られた立ち入り禁止エリアの外を
女性たちが歩いた道のこと。
要するに険しい山道なんですが、
せめて結界ギリギリまで近づいて、その教えやご加護や
学びの恩恵を授かり詣でたい!という
真摯さが胸アツです。だって山道なんだもの。。
開創1200年後の女人(わたし)の高野詣では
結界を越えてサクッと奥の院まで到達です。
ありがたや。
めちゃくちゃイイ天気!
背の高い杉がすぐ目の前にドーン!とそびえ立ち
遠近感というか若干パースが狂います。
だいぶ寒かったけど、例年に比べれば暖かいみたい。
噂の企業慰霊碑も見てきました。
凝ってます(福助さん)
まあこーゆー形になるわな
撮り忘れたけどヤクルトはヤクルトの形の
慰霊碑でした。
もちろんマスコットキャラとも撮影!
だいぶテンションあがってるわたくし
偉人たちの墓があります。
偉人たちが全員真言宗だったかどうかとか
全く知りませんが、高野山にお墓を作るのが
一種のステイタスだったんでしょうね。
そんな奥の院をブラブラと散策してると、
一番奥の、空海さんの眠る(正確にはいま現在も
修行をしている)弘法大師御廟になります。
お大師さん信仰の中心聖地なので撮影NG、
帽子も脱ぎます。
奥が御廟、一礼し身なりを正してこの橋を渡ります。
ちなみにこの橋の手前までは犬もOK!
なんでも、お大師さんが「ワンワンこっちだワン!」と
犬に導かれてこの高野山の地にたどり着いたという
逸話から、犬には寛容とのこと。
で、
この橋の先の御廟は、さすがにガラリと雰囲気というか
空気が一変します。
山奥の澄んだ空気に響き渡る真言、
神聖さと、
1200年継続される真摯な修行・求道の力。
霊性や神秘と、実践的な「行」のブレンド。
この場所は空海さんが入定(亡くなること)した
場所であり、かつこの御廟の中で空海さんは
今も即身仏となって、ずーーーーーーっと瞑想修行を
続けていらっしゃると考えられています。
なので、そんな空海さんのために
毎日食事が届けられる儀式があり、一般参拝者も
見学できるみたい(私は見られなかったけど)
お供え(お届け)する食事はカレーやシチュウや
パスタなんかもあるみたいw
グッと親近感がわきますなあ。
空海さんがここで今もなおずっと瞑想修行を
してるんだなぁと実感できる参拝でした。
「奥の院」御朱印
★★★
で、泊りは初めての宿坊体験でした。
「無量光院」というお寺にお世話になりました。
宿坊とは「お寺に泊めていただく」ことなんですが、
いくつかある宿坊の中からこちらを選んだのは、
・朝行時に欠かさず護摩の修法を行う伝統的な形式
・勤行は略式を用いず、声明、読経と説法とで
毎朝一時間半程のお勤めを行う
ということで、やはり早起きして本格的な朝行に
参加したくて、こちらの宿坊にお世話になりました。
お炊き上げしてもらった護摩木(夜のうちに準備)
朝行は本当にすばらしい経験でした。
ご本尊の阿弥陀如来に手を合わせて、
甘茶をかける儀式も参加できました。
唱えていたのは読誦の功徳を強調する『理趣経』だと
あとでお坊さんが解説してくださいました。
「真言を読誦」って書くと難しいけど、
「マントラやヨーガ・スートラを声を出して読む練習」
と言えば、ヨギの方にはお馴染みですよね。
他の宿坊に泊まった方も参加に来てたようで、
また参加者の半数位が外国人の方だったため
後半は英語で行われました(お坊さんスゴイ!)
宿坊は、お庭が有名だったり温泉が沸いてたり、
それぞれ個性があるんだけど
「無量光院」はいたってシンプル。TVとかなし!
夕食
朝食(醤油はチョビっとだけ)
質素に見える食事ですが、
味はどれもとても美味しかった!
胡麻豆腐はコクがあって、
高野豆腐の炊きあわせは良い味、
煮豆もシンプルでふっくら、
きんぴら牛蒡のゴマが香ばしくてびっくり、
精進料理がこんなに美味しく感じられる年齢に
なったんだなぁとしみじみしました。
※ビールもいちおういただけます!
無量光院の御朱印と、マスコット犬ニコちゃん
翌日、快晴の金剛峰寺!
お庭
広くないお庭なんだけど
木々の配置のせいかすごく広く大きくみえます。
金剛峰寺の御朱印
ちなみに御朱印帳も金剛峰寺で購入しました。
高野杉でできてていい香り
こちらは中門(伽藍を結界する重要な門)
金堂
根本大塔
お堂の中は仏像や壁画による
見事な曼荼羅が表現されていました。
御影堂(みえどう)
空海さんの御影像が奉納されるこのお堂は
高野山で最重要の聖域で、限られた人しか堂内に
入ることは許されなかったそうです。
※旧暦3月21日に執行される「旧正御影供」の前夜、
御逮夜法会(おたいやほうえ)の後に
一般参拝が許可されるようになったそうです。
国宝の不動堂
不動堂からの大塔
檀上伽藍の御朱印
お土産はやはりこれ!
和歌山ですしねー(梅干し大好き!)
ネーミングもナイス!
もちろん高野豆腐と胡麻豆腐もお買い上げ!
★★★
高野山中ではけっこう歩きまわるので
寒い時期でも着こんでしまえばわりと平気かと。
「国内とはいえなかなかに遠い」こともあり、
はるばる聖地巡礼!という感が往きの道中から
味わえました。
高野山は山全体に圧倒的な力や気配を
感じさせるんだけど、
ずーっとこれまで続いてきたものを、
ずーっとこれからも続けてく強さ、
そんな
「くり返し淡々と探求・求道する静かな強さ」が
胸に迫る場所でした。
次回はゆっくり瞑想行をやりたいなー。
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