姫だるまがやってきた
「水曜どうでしょう」マニアのわたくしにとってココは聖地なんだけれど、同行してくれた友人は番組をよく知らないため、ナビがあってんのかもわからないようなこんな山奥になぜわざわざダルマを・・・?というカンジで付き合ってくれた。
この工房、人の家にあがりこむような雰囲気。
コタツで暖をとりながらの作業、右が2代目の明子さん。姫だるまの顔や背中の模様は、この方しか絵付けはできない。ひと描きごとに筆をおいたり窓の向こうを眺めつつ、静かに淡々と作業をされていた。
左が「水曜どうでしょう」にもでてきた久美子さん、色付けや正面、側面の絵付け、受発注や梱包指示や顧客担当や・・・とにかくアレコレとお世話いただいた。
浮かれるわたくし。
小さくてもいいから、記念に姫だるまを買って帰りたいなーと思ってたんだけど、全然生産が追い付いてないため今日連れて帰れるだるまはない、と言われた。
サイズは特大→大→中→並・・・とマトリョーショカ風にいろいろあるんだけど、大きさによっては半年近く待つことになるらしい。
私たちが滞在していた1時間ほどの間にも家族連れや、「水曜どうでしょう」ファンの男性二人組など、年末のこの田舎にだるまを求めて客が次々とやってくる。
姫だるまは360年ほど前にこの地に実在した美人さんがモデル。すべての女性たちが、真の優しさや愛情を見出し育むことで、家庭は円満になり世の中も明るくなる、と。どんな時も優しくにっこりほほ笑むことができるよう祈りを込めた、女性のためのだるまさんなんですよ、と。
久美子さんは続けて、
「祈りを込めてひと筆ひと筆作っとるから。有名になったんやけん大量生産すりゃーいいのにとかも言われてツライ思いもしたよ。でもそれではいけんやろ。正直にマジメに、心をこめてだるまさんを届けにゃいけんやろ。娘時代もオンナになっても、子を産んで育ててもそうじゃなくても、どんな時もウチら(女性)は笑っとかにゃいけん。強くおらんとね。あんた達もがんばらんとね!」と。
女性の幸せを祈るだるまが、代々続く縁起物が、この田舎で細々と女性の手によって作られている。たまたまアノ番組が取り上げただけであって、そんなことがあろうがなかろうが、これまでもこれからも淡々と受け継いでいくんだろうな。私はその真摯な姿勢にすっかり感動してしまった。
ふと見ると・・・
全然興味のなかった友人も号泣(笑)「わだしも姫だるま欲しい~~」と。
そして・・・
縁起物だからちゃんと大安にお届け指定なんです。グッとくるなぁ。
メッセージ付き。
ようこそ!姫だるまさん!
私をにっこりさせてくれるお二人で。
想像以上にかわええの~❤
側面
ものすごいモンモンを背負ってらっしゃる背中
命の源(要するに男性器)を表していて、厄除けや子孫繁栄、五穀豊穣を意味する宝珠の模様とのこと。
にっこり笑ってたくましく居られますように・・・これからよろしくね!
※すっかり後藤久美子さんの人柄に魅了され話し込んだわたし達、「来年、真駒内で!」と再会を誓って握手して別れました。2013年は祭り、やるそうです!