ヨガと血圧
先日の楽天優勝セールで、新しい血圧計をお安く購入できました!
手首に巻いて計測するタイプ。
ヨーガセラピーではクラスの前後に生理データを取得するため、持ち運びに便利なコンパクトで性能のいいモノを狙ってたんです。 ありがとう楽天!
さっそく今日のクラスで、テストも兼ねて参加者の血圧と心拍数を計測しました。
参加された男性のひとりが、「んなもんヨガやった後のほうが血圧高くなるに決まってるじゃないスかー」と、グッドなネタフリw
で、80分のクラスを終えた直後に再度計測したところ・・・この男性は収縮期血圧(最高血圧)も拡張期血圧(最低血圧)も心拍数も、全てがダウンし正常範囲に。ご本人もびっくり!
「なんかイイ気がするよーな感じがある・・・」と漠然としていたヨガの効果について、数値化・可視化されたことで少し信憑性が増したご様子。
全てが数値化・可視化されずとも、「味わうその感覚、自分の感覚」は疑い過ぎずに受け容れて欲しいところではあるけれど・・・でもまあこういったツールをうまく利用するのはイイことですねー。
※「ヨガってカラダ動かすじゃないですか?運動じゃないですか?なんで運動後に血圧が正常化したんですかね?」については若干長くなるので、興味がある方だけ引き続き以下ご覧ください!
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ところで血圧ってなんだっけ?って思いません?私はヨーガ療法学校できちんと勉強するまで、何を示すデータなのかよく知りませんでした。。
血液は、心臓のポンプ運動(ドッキンドッキンと収縮したり拡張したりすること)によって動脈に送り出されますね。
→ 行きのドッキン:心臓収縮して血液が送られる(最高血圧)
← 戻りのドッキン:全身廻った血液が帰ってくる(最低血圧)
このドッキン時に血管壁にかかる圧力の「最高」と「最低」を測ってるわけ。血管壁にかかる圧力が高まるほど(高血圧ほど)動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるらしいです。
なので、自分の血圧の状態を知り、生活習慣(塩分過剰、アルーコル過剰、肥満、運動不足、タバコ等)を改善しリスクを回避しましょう、という話ですね。
自分の血圧の状態を知るための基準として広く採用されているのがWHO(世界保健機関)やISH(国際高血圧学会)、日本高血圧学会によるガイドライン。
下記は病院・診療所等で医師・看護師に測定された場合の基準で、家での測定時は135/85mmHg以上を「高血圧」とするようです。
ちなみに低血圧って定義はないんだって。最高血圧が100mmHg未満の人が一般的には低血圧とみなされてるらしい。知らなかった。
で、高血圧には40歳前後から徐々に現れる「本態性高血圧」と、腎臓の病気やホルモンの異常などの原因から急速に発症する「二次性高血圧」の二つがあるんだけど、日本人の高血圧患者の約9割を占めるのが「本態性高血圧」。
【本態性高血圧の原因】
1.遺伝的要素
両親とも本態性高血圧の場合、子供の約半数は本態性高血圧になる
2.日常生活上の不摂生
・持続的ストレス
・飲酒、喫煙
・運動不足
・エネルギー過剰、塩分過多、肥満といった食習慣
・環境からの物理的刺激(気温など)
発症原因の特定は難しいらしく(個人差が大きいので)、現代医学(西洋医学)ではまず食事・運動療法をし、効果が見られない場合は薬物療法へと進むことが多い。
いっぽうヨーガ療法では、高血圧にストレスが大きく関与していると考えられていて、大脳皮質の感情野で「怒り」や「恐れ」や「不安」「緊張」などのストレスを感じると視床下部で交感神経が刺激され、その結果血管が収縮され、心臓も強制的に収縮させてしまうという流れ。
あらゆる心身不調の原因の多くにストレスが関与する、という考えがヨーガ療法のベースにあるわけです。
アーサナで筋肉の緊張と弛緩をくり返しながらも心の静けさ、深い休息をとっていき、またゆったりとした深い呼吸で交感神経を沈静化し、副交感神経を優位にします。ここが血圧正常化のカギになるわけですねー。
長期的なアプローチとしては、「ストレスはどこからくるのか?」を客観視し、否定も肯定もせずただただ受容する練習を繰り返します。ストレスを捉える「認知の歪み」を修正・改善することで、その先につながる感情や行動の暴走に気付き、それらを食い止めることで日々の生活や食習慣といった「行動の変化」を促し、症状の改善につなげていきます。
どんな療法も結局は上記のステップ論に帰結すると私は考えているんだけど、ヨーガ療法では投薬や栄養学や「べし・べからず」だけでは治癒できない、意思や精神面まで含めた全人的(ホリスティック)なアプローチを行うことが特徴的。
呼吸法や運動(アーサナ)は想像できるとして、意思や精神面はどうアプローチするのか?ヨーガ療法ではヨーガの哲学をベースにしたカウンセリングに加え、様々な瞑想指導が活かされます。
ご興味ある方は個別にご連絡くださいね!
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